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つくねん

思ったことや感じたことを書きとめる場として。

不思議な人

 

仕事の話を聞くのが好きだ。

仕事の話というか、社会の話というか、

彼が長い間そこにいて、いろいろと思ったり感じたりしてきただろうことを。

その機微をあまり理解はできないだろうけど、

接待の話とかこの時期の忘年会の話とか、職場の男の子の話とか。いろいろ。

 

きっと、仕事をしている時はなんか違うんだろうな(当たり前かな)と思う。

仕事を切り上げてご飯に連れて行ってくれる時、

生ビール一杯を飲み終えるくらいまではピリピリしたものを感じることがある。

でも私にはそう言ったものを早く取り払う気の利いた言葉もないし、

それが早く取り払われるべきものなのかもわからない。

でも次第にいつもの感じに戻ってくれるし、最後までピリピリしているということは1度もなくて、大人なんだなぁと思う。

 

反面、私は気分の変調をコントロールしがたいところがあって

他人の前ではそういうものを抑えなければという理性がとても働くのだけど(これも当たり前のことか)、

甘えが生じていると、そういうのがわっと溢れ出して、全く関係もないのに被害を与えていることがしばしばある。

そして、概ねそれを是としてくれて、さらには言葉でその旨を伝えてくれるので

よく、立ち尽くすという感覚を味わうことがある。

 

私はこんなに穏やかな大人に出会ったことがない。

当人は不機嫌になることもあると言っていたけど、

でも不機嫌になって長い間口をきかなくなったり、ヒステリーを起こしたりはしないだろうし、全く想像ができない。

自分と違う意見でもちゃんと最後まで聞いてくれるし、

違うと思ったら違うとあくまで穏やかに言ってくれる。(上から踏み潰す感じではなくて)

同じことを思っているととても嬉しいけど、違うことを思っていても嬉しい。

人と人とは違うのだということを知ることができる。(下手をすると、しなくても、どんぱちになるくらい、それを示すのは難しいことだと思っている。)

私のくだらない細切れの話にもよく笑ってくれるし、

第三者に対しても親切で丁寧である。

彼はずっと前からこんな人間だったのかしら、と心底不思議に思う。

 

彼の声も話し方も、選ぶ言葉も好きだ。

全部が柔らかい。

たまにきついことも言うけれど、そうであっても

明らかに相手を傷つけてやろうとか貶めてやろうとか、

そういったものを感じたことがない。

それで彼はしんどくないのだろうか。と心配になる。

 

不思議な人だなぁといつも思っている。