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つくねん

思ったことや感じたことを書きとめる場として。

見知らぬ人の恋の話

 

先日、広島で晩御飯を食べていた時、

隣に座った男の人と女の人の会話がとても印象的でした。

 

ブロッコリーが嫌いだと女性が言うと、

男性が「それってトライポフォビアじゃないのかな、チアシードとかカエルの卵がダメなやつ。ブロッコリーのあのブツブツがダメなんじゃないかな」と言ったのです。

が、女性はその知識に感嘆する風でもなくあっさり「それは違うと思う」と言い放ちました。

男性はやや気落ちした声で、でもすぐに、「俺もそう思う」といい

それからしばらく沈黙の中で隣の食事は進んでいきました。

 

私はそのやりとりに隣で聞き耳を立てていたのですが、

ああ、これは恋だな、と思いました。

好きな人にいいところを見せたいとか、好きな人の意見に頷きたいとか。

あの男性は、あの女性に恋をしているのでしょう。多分。

 

ところで、恋をするって表現はすごいなと思います。

恋 を する って。

恋を辞書で引いてみると、

 

特定の異性に強くひかれること。また、切ないまでに深く思いを寄せること。

デジタル大辞泉

 

とあります。(異性の部分は、そのうち表現が改められるだろうと思います)

「する」の方には複数の意味がありますが、

ともかく「特定の異性に強く惹かれたり、切ないまでに深く思いを寄せる」ことを「する」のが恋をするという語義らしいので、それってすごいなと思います。(語彙のストックがないので、すごいという言葉をよく使います。)

恋するという言い方よりは、よりその意味が強調されるように感じる恋をするという言い方のほうが好きです。どうでもいいけれど。

 

ともかく、彼は恋をしていて、それが彼にトライポフォビアという知識を披露させ、その後その知識を撤回させたのだなと思いました。

見知らぬ彼の人生における、とても素敵なシーンを見せてもらったように思います。

スプートニクはこのようにして延々と回り続けるのだろうと思います。たぶん。

 

 

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 今夏見た蛍。(中央からやや左下の光)

ふわふわ浮いていました。